「にょきにょきプロジェクト」は、この読み解き本を作っていく中で芽生えた名前です。

出る杭はどんどん出す。出過ぎた杭はうたれない♪ 一人ひとりが持っているものをどんどん出す。
持っているものを伸ばしていこう!自由ににょきにょきと!
そして、放射線副読本のことだけじゃなく、思いや場が広がっていったらいいね!

そんな思いで、制作チームの名前を「にょきにょきプロジェクト」にしました。
具体的に決まってないけど、気になる色んなことを話せる場、学べる場を作りたいと考えています。

にょきにょきプロジェクトが拡げていきたい場のイメージ
・対等に話す文化
・これまで意識してないところを意識する文化
・かかわりのない人につながる

「放射線副読本すっきり読み解きBOOK」作成の思い

ある日、子どもが学校から『放射線副読本』と書かれた本を持ち帰りました。

「何にモヤモヤするのだろう。一見、間違ったことは書いてないんだけど・・・。」

そう考えていたら、同じ思いを感じていたら人達と出会い、一緒に読み解きをすることにしました。

読み解きはもやもやした気持ちを言葉にすることからはじまりました。

私たちには放射線の専門知識はありません。そんな私たちでも知っていることがありました。

原発事故直後に「ただちに健康に影響はない」といわれて必要な避難が進まなかったり、
原発事故から少し経つと福島県内での小児甲状腺がんの発症人数が増えて、原発事故前よりも高い確率で子どもたちが甲状腺摘出術を受けていたり、
放射性物質が降り注いだ範囲が実際よりせまく発表されていたり、福島第一原発は事故が起こった 3 月にはメルトダウンしていると分かっていたのに、発表は 5 月だったり、
原発事故前まではどこでも年間 1mSV/年だった基準を年間 20mSV/年にゆるめて避難指示を解除したり、自主避難している人たちへの支援を打ち切ったり、
危険な放射性物質をいまだ多く含む除染土が人の暮らす地域の近くに山積みだったり、この除染土を全国の道路の基礎や農地に使おうとしたり。

原発事故の 9 年間に起こっているこれらのことがあまりに触れられていないことが納得いかず、時には憤りを覚えました。

放射線の危険性を隠したままストーリーが進められていると感じました。

ですから、読み解きでは私たちの「感じていること」を、できるだけ言葉にしてほかの人と共有できるよう努めました。

原発事故が起こり、それまで生活にあるはずのない放射性物質が飛散したことで、私たちは人生においていろいろな選択を突き付けられました。

命のために故郷や住んでいたところを離れた人、
放射性物質の危険性を承知で住み続けようと決意した人、
国を信じて少しは危ないかもしれないが大丈夫だと考えた人、
分からないなりにも何かしなければと思った人、
原発そのものに疑問をもって動き始めた人、
自分がそれまで原発に関心を持って生きてこなかったことが原発事故を引き起こしたと考えた人……。

この放射線副読本の中では、苦しい葛藤の末に選択を迫られ続けている日本人の暮らしや、福島原発事故後の深刻さが書かれていません。

それぞれの人が、心に痛みを抱えながら、必死に選択したり、葛藤した思いが、置き去りにされていると感じます。

また『放射線副読本』と言いながら、私たちがこれからどう放射性物質と向き合っていけばいいのか、そのための情報が十分に書かれていないとも思いました。

「まだ放射線が危ないと思っているのか?この本を読みなさい。放射線なんてたいしたことないんだよ。気にしすぎなんだよ。」といわれているように感じました。

この本の内容をこのまま受け入れてしまったら、今もこれからも実在する放射性物質の危険性について、だれも何も言えなくなってしまう、と危機感を覚えています。

だから私たちは「私たちのモヤモヤ」を置き去りにしないで、事実を見つめ続け、専門家のような詳しい知識がなくても、考えや意見が食い違うことがあっても、自分の感じるモヤモヤを正直に話
し、聞きあってきました。

そして、この『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』ができました。

国の出す情報を鵜呑みにするだけはなく、批判するだけでもなく、言いにくいと感じても、ちゃんと言葉にすること、自分と違う意見や考えを聞き入れること、を大切にしながら、放射線について理解を深めるために、この読み解きブックを活用していただけたら嬉しく思います。

本格始動とするには運営の準備が不十分で、先行ダウンロード(無料)という形でお届けしています。
ご興味のある方は、下記の連絡先入力シートから入力をお願いします。登録のメールアドレスへ先行ダウンロードページを案内します。
https://forms.gle/iJMpuM33DQ2PZxpo9
ご意見も募集していますので、いろんなお声を寄せていただけるとありがたいです。

ご寄附いただいた方へ、動画配信やオンライン交流会・講演会といった特典もご用意しました。
解説動画は、すでに配信が始まっています。どうぞ楽しみにしていてください☆

にょきにょきプロジェクトメンバー

中村あゆ美(あゆるん)


京都府宇治市在住
・製造業パート
・二男一女の母
・趣味、ウクレレ弾き語り
・柚子胡椒が好き♡
・放射線副読本について配布と使用の中止を求めて市議会へ請願提出(残念ながら否決)

 

西村静恵 (にしむらしずえ)


滋賀県近江八幡市在住
・2児のシングルマザー
・フリースクール代表
・2019年4月近江八幡市議会選挙に挑戦(次点にて落選)
・ヨウ素剤配ってよ@しが活動中
・放射性物質持ち込み制限をかけた保養活動実施(現在休止中)
・お酒のつまみ系おいしいモノが好き

 

たかはしさちよ


滋賀県蒲生郡在住
・2011年3月当時、栃木県在住で被災。当時妊娠5ヶ月で、原発事故直後に実家のある滋賀県に避難し、そのままUターン。
・産後だったこと、当時は関東と関西で、放射線への危機感の違いにショックを感じ、プチうつ状態になる。もともと長女気質で、全く人には言わずに過ごしていたが、守田さんの「よく逃げてくれましたね」との言葉に心が救われた。
・二度寝が好きな看護師だが、現在は発酵野草と脳から緩める整体で、女性を細胞レベルから元気でキレイにする自宅スペース 微音-びおん- を解放中。
・好きなこと 二度寝とこたつ

 

守田敏也 (もりたとしや)


京都市在住
同志社大学社会的共通資本研究センター客員フェローなどを経て、ジャーナリストとして活動中です。
原発・放射線防護・災害対策ほか、さまざまな社会問題に関わり、
京都「被爆2世3世の会」の世話人、市民環境研究所理事なども務めてます。
呼んでくだされば、どこにでもいって講演しますが、新型コロナ禍が収まるまでは、zoomでオンライン講演をします。
ウォーキングが趣味。ただいま毎日10キロは歩いて、ダイエットに挑戦中。

ブログ・明日に向けて
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011
YouTube もりもりチャンネル
http://j.mp/morimorich